2021年9月2日読了時間: 4分

２０周年

２００１年の９月くらいに、フェードイン的に店をはじめてから２０年経ちました。

フェードイン的だから、何日という明確な日がないし、もしかしたら８月のおわりくらいだったのかもしれませんけれど、まあとにかく、この時期あたりで店をオープンしてから２０周年になります。

２０年前にたまたまこの家が空いて、この家はうちのものだったし、家賃も掛からないし、タイミングもよかったので、この家ではじめたわけですけれど、とてもオンボロだったし、場所的にもお店をやるような場所ではなかったし、いつかはどこかに移っていくものだと思っていました。

いざ店をはじめてみても、見た目がオンボロのふつうの家だし、場所的にも店をやるようなところではないしで、さいしょから繁盛ということはなく、はじめたころは、犬を散歩させている人にチラシを配ったりしたこともあったけれど、そんなことをしても、お客さまが来てくれることはなかなかありませんでした。

そんななか、見習いで働いていたお店が、トリマーの学校をしていたので、トリミングの講師として働く機会をあたえていただきまして、週に何日かは講師の仕事をして、その他の日に、店のトリミングのワンちゃんの予約を入れていくような感じでした。何年かはそんな感じでしたけれど、そのあいだに新聞やフリーペーパーやタウンページにに広告を出したりして、少しずつお客さまが増えていきました。

そのうち講師の仕事も行かなくなり、自分の店だけの仕事になったけれど、オンボロのふつうの家でこんな場所でやっているのにもかかわらず、ありがたいことに、お客さまがけっこう来ていただけるようになっていきました。

ところがやっぱり家はオンボロなので、劣化してきた建物の限界を感じるところが来てしまうわけです。

どうしようかと考えながら、近所で売りに出ていた店舗兼用物件の金額を問い合わせたりしたりしたけれど、金額が高すぎて手が出ず、このオンボロの建物がとても気に入ってたし、どうせ気に入ってるんだからリノベーションしようかなと思い建築屋さんに相談してみたら、建て直しをすすめられて、建て直しに気が進まないながらも建て直しの見積もりを出してもらいローンの仮審査をしてもらったら審査落ちするようなそんな始末です。そんなことをしているうちに違う建築屋さんから救いの手が現れて、無事にリノベーションすることになり、建て直しをするよりもリノベーションするほうが金額が掛かるのにもかかわらず、不思議とこんどはローンの審査が通り、今現在にいたるところです。

店はこんな感じに成長していったけれど、自分自身はどうかというと、２０年前と比べてまったく変わっていないところもあるし、２０年前どころか、子どもの頃からまったく変わっていないところはとても多いような気がします。けれども、変わっていったところももちろんあって、自然と変わっていったところもあれば、努力して変えていったところもあったりします。そして、２０周年になって思うことは、努力ってたいせつだなと、そんな当たり前のことをよく思ったりします。努力しないと成長しないなと、そんなことをよく思うし、努力してもなかなか変わらないなと、そんなこともよく思います。

２０周年となると、むかしを振り返ったりしてしまいますけれど、店をはじめたときから来ていただいているお客さまが、ありがたいことに、今でも当店をご利用していただいていることもあるし、店をはじめた２０年前にご来店があったワンちゃんは、すべてあの世へと旅立っていってるけれど、いまでも思い出すことがあるし、たった一回しか来てないのに思い出すことがあったりするし、けっこう覚えているものだったりするし、子どもだったのがいつの間にやら大人になり、結婚をして子どもができたりする場面に出くわすこともあるし、そういうのをみると、２０年経ったんだな～って思ったりします。

せっかく２０周年ということなので、トリミングをご利用のお客さまに、感謝の気持ちを込めてプレゼントをご用意しました。２０周年と書いてあるボールペンをもらったところでうれしくもなんともないところなので、トイレットペーパーをご用意しました。買えるけれど、ふだんはたぶん買うことがほとんどないと思われる、おしりセレブです。袋を破いてワンロールずつプレゼントするわけではなく、ちゃんと４つワンセットでプレゼントしています。なくなり次第終了になるのでよろしくお願いいたします。